有形固定資産とは?初心者にもわかる「会社が持つ形のある資産」
有形固定資産とは、土地・建物・機械装置など会社が長期間事業に使うために保有する「形のある資産」のことです。無形固定資産との違い、業種によって保有割合が大きく異なる理由、帳簿価額と時価の違いなど、初心者が見るときの注意点まで、表でやさしく整理しました。
有形固定資産とは?初心者にもわかる「会社が持つ形のある資産」
ひとことで言うと
有形固定資産とは、「会社が長期間にわたって事業に使うために持っている、土地・建物・機械装置など形のある(目に見える)資産」のことです。貸借対照表(バランスシート)の「資産の部」の中に記載される項目のひとつで、すぐに売って現金化することを目的とせず、事業を支えるために保有している資産を指します。
有形固定資産に含まれるもの
具体的には、次のようなものが有形固定資産にあたります。
| 項目 | 具体例 |
|---|---|
| 土地 | 本社・工場・店舗などの敷地 |
| 建物 | 本社ビル、工場、店舗、倉庫など |
| 機械装置 | 製造ラインの機械、生産設備など |
| 車両運搬具 | 営業車、輸送用トラックなど |
| 工具器具備品 | パソコン、什器、測定機器など |
これらはいずれも、会社が商品を作ったり、サービスを提供したりするために日々使っている「道具」のような資産です。
無形固定資産との違い
有形固定資産と混同されやすい項目に「無形固定資産」があります。見ている対象が異なるので、整理しておきましょう。
| 項目 | 具体例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 有形固定資産 | 土地、建物、機械装置など | 形があり、目に見える |
| 無形固定資産 | 特許権、のれん、ソフトウェアなど | 形がなく、目に見えない |
どちらも「長期間にわたって事業に使う資産」という点は共通していますが、有形固定資産は物理的に存在する資産、無形固定資産は権利やブランド価値のように物理的な形を持たない資産、という違いがあります。
業種によって保有割合は大きく異なる
総資産に占める有形固定資産の割合(有形固定資産比率)は、業種によって大きく異なります。
- 保有割合が高くなりやすい業種: 製造業、不動産業、鉄道・電力・ガスなどのインフラ業(工場・設備・土地など大規模な資産を必要とするため)
- 保有割合が低くなりやすい業種: IT・ソフトウェア業、サービス業、卸売業など(大規模な設備を持たずに事業を展開できるため)
このように業種ごとの事業の性質が反映されるため、「有形固定資産の割合が高い・低い」だけで会社の良し悪しを単純に判断することはできません。同業種の他社と比べることが大切です。
注意点
- 帳簿価額であり、時価とは異なる場合があります。有形固定資産は、取得したときの金額(取得原価)から、これまでの減価償却累計額を差し引いた「帳簿上の価額」で計上されています。実際に今売却したときの金額(時価)とは異なることがあります
- 多ければ良い、少なければ良いとは単純に言えません。設備投資が重い業種では、減価償却費などの固定費も大きくなりやすく、収益性を圧迫する場合があります。一方で、有形固定資産が少なすぎる場合は、設備の老朽化や将来への投資不足を示している可能性もあります
- 単独の指標として断定的な判断はできません。有形固定資産の水準は、自己資本比率やROAなど他の財務指標とあわせて確認することが大切です
IRDBで見るには
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- 自己資本比率とは? — 総資産に占める自己資本の割合を見る指標
- D/Eレシオとは? — 有利子負債と自己資本のバランスを見る指標
- ROA(総資産利益率)とは? — 総資産を使ってどれだけ効率よく稼いだかを見る指標
- 企業データを調べる — 各企業の総資産・有形固定資産などの財務データを確認できます
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