思い立ってから会社設立・営業開始までの流れをステップで解説。定款作成・認証、資本金の払込、法人登記、設立後の届出まで、所要期間の目安つきでまとめました。
会社を設立して起業するためには、法律に基づいたいくつかの手続きを順番に進めていく必要があります。初めての方にとっては複雑に感じるかもしれませんが、全体の流れを把握しておくことで、スムーズに準備を進めることができます。
一般的に、会社設立(ここでは主に株式会社を想定)は以下の5つのステップで進行します。準備期間を含めると、おおむね2週間から1ヶ月程度が目安となります。
まずは、会社の土台となる基本事項(絶対的記載事項など)を決定します。具体的には、会社名(商号)、事業の目的、本店所在地、資本金の額、発起人(出資者)や役員の構成などです。これらは後述する「定款」に記載する重要な項目となります。類似商号の調査や、事業目的が明確に伝わる表現になっているかどうかの確認もこの段階で行うのが一般的です。
基本事項が決まったら、会社のルールブックである「定款」を作成します。株式会社を設立する場合、作成した定款は公証役場で公証人の「認証」を受ける必要があります(合同会社の場合は認証不要です)。 なお、紙の定款ではなくPDF等で作成する「電子定款」を利用すると、印紙税法上の非課税文書となるため、収入印紙代の4万円を節約することが可能です(参考:日本公証人連合会)。
定款の認証が終わったら、発起人(出資者)の個人名義の銀行口座へ資本金を振り込みます。この時点ではまだ会社名義の口座は作れないため、発起人の口座を使用するのが原則です。振り込みが完了したら、通帳のコピーなどをまとめて「払込証明書」を作成します。
定款、払込証明書、役員の就任承諾書などの必要書類を揃え、本店所在地を管轄する法務局へ設立登記の申請を行います。この登記申請を行った日が「会社の設立日(創立記念日)」となります。申請から登記が完了するまでには、一般的に数日から1週間程度かかります(法務局の混雑状況により変動します)。
登記が完了し、会社の登記事項証明書(登記簿謄本)や印鑑証明書が取得できるようになったら、税務署、都道府県税事務所、市区町村役場へ「法人設立届出書」などを提出します。また、従業員を雇用する場合や社会保険に加入する場合は、年金事務所や労働基準監督署、ハローワークなどへの届出も必要になります(参考:国税庁、日本年金機構)。
これらの手続きはご自身で行うことも可能ですが、時間や手間を省きたい場合は、司法書士や税理士などの専門家に依頼することも一つの選択肢です。
事前準備の進み具合にもよりますが、基本事項の決定から登記申請まで、一般的に約2週間〜1ヶ月程度が目安とされています。登記申請後、法務局での処理が完了するまでにさらに数日〜1週間程度かかります。
現在の会社法では、資本金1円からでも会社を設立することが可能です。しかし、初期の運転資金や社会的信用、許認可の要件(建設業や人材派遣業など)を考慮すると、一般的には300万円〜1,000万円程度を目安に設定されるケースが多い傾向にあります。事業計画に合わせて無理のない金額を設定することが重要です。